「このままいけば、あと3か月後に資金繰りはアウトですね」
今まで予実管理を行ってきていない(計画を立てずにやってきた)方にそう伝えたとしても、およそ自分事として捉えることが出来る人は少数です。ほぼ100%何も手を打たないまま3か月後を迎えます。
感覚的に「資金がもたない」とご自身で判断、銀行融資を獲得する方も中にはいらっしゃいます。ある程度会計などを学んだことがある方は融資獲得の書類作りも出来るのでそういう傾向がみられますが。
果たして、そうやって銀行融資を獲得できることは良いことなのかどうなのか。個人的にはあまり良いことだとは思えません。
百歩譲って、まだ創業して間もないころで、なんだかんだと売上が上がっているフェーズにおいては構いません。もちろん業種やビジネスモデルにもよりますが。
今現在の時点で会社創業20年以上で苦しんでいる会社は、総じて売上に対する借入度合いが多いわけで。
「よくこんなに借りれましたね~(汗)」
正直びっくりするケースもあります。
分かります。借入をした当時は今の2倍や3倍売上があった時代もあったわけで、なんだかんだと借入を積み上げていったのでしょう。ただ…
「借入の返済ってどこから賄っているか理解してます?」
こう質問すると、
「いや~、うちは税理士に丸投げやからね~。」
「うちの経理と資金繰りは全部嫁さん」
およそ事業主からぬ返答が返ってくるわけです。
事業が上手く回っているのであればそれでいいと思います。だけど僕が質問するくらいなので上手く回っていないケースのほうが大半なわけです。
「借入を行う場合は、返していけるだけの原資を獲得できることが必須ですよ」
「当時20〇〇年、このとき〇〇百万円の借入をしていますが、利益はたったの〇〇円ですよ。そもそもこの時点でも返せる根拠がないやないですか」
「見てください。借入の返済が出来てるのは役員報酬を〇〇円減額したからですよ。」
PLとかB/SとかC/Fとか、小難しい財務知識を知っているに越したことはないと思いますが。
- 売上ー経費=利益
- 利益ー税金ー借入元本返済額=フリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)
この簡単な数式くらいは事業主として常に意識しておかなければ、借入に対してシビアな目で見ることが出来ません。
- いくらの売上が必要なのか?
- 経費を使い過ぎているのか?
その適切な判断さえできません。
本来ここまで借入をしなくても良かっただろうという会社はたくさんあるし、あまりにも危なっかしい決算書を拝見していると、
「つまりは社長、今期社長がもらった役員報酬は銀行からの借入で賄ったようなもんですよ。」
といった現実をもっと分かってほしいのです。
まあでも、この資本主義は信用創造ありきで成り立っている。誰かが借金をすることで経済が回っているということを考えれば、今現在過剰な借入の返済に苦しんでいる方のおかげという見方もできるわけで。
やってしまった過去は変えることが出来ない。これからの未来について考えていきましょうよ。
