最近は作り置きスタイルの弁当屋をよく見かけるようになりましたが、実はそのビジネスモデルはかなり難易度が高い。それを証拠に開業したと思えばすぐに廃業しているお店があとを絶ちません。
スーパーやデパ地下など、その目的が弁当惣菜を購入するだけではない店舗の一画で販売できる場合以外には、なかなか難しいのが現状です。
- 野菜や冷凍食品・その他生活必需品を購入したついで
弁当惣菜目的だとしても、完売している場合には他の商品で代用可能 - 服飾品など非日常品を購入した帰り(ついで)に
利用者が多いことは前提だが、財布の紐が緩んでいるケースが多い - 駅中・駅近など利用者が多い住宅地駅に隣接する弁当屋
店舗の作りにもよるが、完売していれば素通りできるという気軽さ
などなど。すべてのケースにおいて、”作り置きスタイル”の弁当屋が重要視すべきは何を差し置いても「ついでに買える」という動機が必須。
売れるときにはたしかに売れます。一方で、残るときは残る。※この売れ残りが経営を圧迫するわけです。
コンビニという全国統計データを分析した売れ行き予測をもってしても、やはり残るときは残るわけで。フランチャイジー(契約店舗)で売れ残りが起きても儲けを出せるフランチャイザー(本部)という仕組みでない限りは、ビジネスモデル的に難しいのが現実。
作り置きスタイルの弁当屋にとって必要なのは、その場で受注製造が出来る仕組み。つまりは、「ほっともっと」や「ほっかほっか亭」「かまどや」あるいは僕の中で今一番注目中のヒライ(熊本県を中心として弁当チェーン)など。
受注製造の仕組みが整っている弁当屋でのピークタイムの売上を最大化するための作り置きスタイル(早く買って帰りたい方は作り置きのものを選択できる)であれば、理に適ったやり方だと考えています。これも「ついでに買える」に類します。
仮にピークタイムである程度販売予測が外れた(売れ残った)としても、その後の営業時間内ですべてを売り切れるからです。多少割引してもいいし、待たずにサッと買って帰りたい方はいるからです。
考えてみてほしいのです。作り置きスタイルの弁当屋側としては、たしかに完売してくれればうれしい。でも、今日来店してくれた方が「完売(お店は閉店)」の札を見たとして、明日も完売、明後日も完売となっていたとき、さて自分だったらそのお店に足繁く通おうと思うでしょうか。
しかも庶民派の弁当屋なら尚更です。さすがに表記した営業時間くらいは開けておいてほしいものです。
先にもお伝えしたように、「ついでに買える」という動機に応えたビジネスモデルの弁当屋であれば成り立ちますが。ロードサイドなど、そのお店で弁当を買うということが目的となっているケースにおいては、やはり双方にとってwinwinの関係とは言えません。
さて、あなたのお弁当屋は作り置きスタイルのお店ですか?
なぜ作り置きスタイルを採用しているのですか?
「ついでに買える」という動機に応えられているお店ですか?
「やったー今日も完売!だけど明日はどうかな…」
そんな不安な毎日を過ごされている作り置きスタイルのお弁当屋さん。
今一度、自分のお店の存在価値について再考する必要があるかもしれませんよ。
