玉子屋さんに期待するのは給食弁当業から脱皮した新たなビジネスモデル

東京大田区を拠点とする給食弁当業の雄「玉子屋」の菅原勇一郎社長、僕がリスペクトしている経営者のお一人です。

お会いしたことはございませんが、メディアをはじめ書籍「東京大田区・弁当屋のすごい経営」を通して給食弁当業のビジネスモデルについて多くのことを学ばさせていただきました。僕ごとき足元にも及びませんが(汗)

ただし、書籍「東京大田区・弁当屋のすごい経営」の中でも菅原社長本人も危機感を覚えている通り、給食弁当業として既存のビジネスモデルを変えずに今後もやっていくのはかなり厳しいのではないかと危惧しております。菅原社長が今後どのような方向に展開していくのか非常に興味をもっているわけですが。

これまで、市場の拡大とともにそれに合わせた工場の拡大という方針を取っていた給食弁当業。玉子屋さんも例外ではありません。

これまでは”規模の経済”が働くことによって利益を享受していたわけですが、市場の価値観が多様化してきた現在においては、今まで拡大してきた工場がめちゃくちゃ重たく感じていることと思われます。

日替わり弁当を1本に絞ることで製造・流通(配送)両面の効率化によって利益をあげることが出来ていたビジネスモデル。それは、言ってみれば「安くておいしいお弁当」というマス的価値観の消費者が多くいることが前提となっているわけで。

今後さらに価値観が多様化していく市場において、今までのような数字が上がることは難しいのでは?社会的な必要度合いが低くなっていくのでは?というのが僕の稚拙な見解です。

くわえて、主食のお米をはじめ原材料コストの高騰、流通(配送)にかかるコスト(主に人件費)増加により、「安くておいしい弁当を当日注文→正午までに配達&回収」というビジネスモデルを支えてきたコスト構造に大きな歪が生じてきているわけで。

そもそも最大限に効率化してきた給食弁当業文化の中で、DX化などで少々効率化したところで給食弁当市場のパイが拡大するわけでもないため、やはり新たな市場開拓は必須だと感じます。

最近は、小学生向けにも日替わり弁当サービスを開始しているようで、実情は上手くいっているのか分かりかねますが。同じ給食弁当業に関わる人間として、その動向に一人注目しております。

僕としては、複数の配送チーム体系が整っている玉子屋さんだからこそ、方向性としては工場のチーム化(数億×N)。大規模化した工場を活かしつつ、小さな工場(支店)を複数展開していくことで、

  • 〇〇に対応できる体制
    これは内緒勤務体制を改善可能
  • リスク分散
    大地震などによる損害分散および社会インフラ的役割の機能強化
  • 経営者人材の育成
    物理的に離れて責任を負うことでの経営意識醸成

などなど、新たな経営体制構築と同時に新市場を開拓していく→今までよりもさらに強固なビジネスモデルが築けるのではないか、という机上の見解です。

既存のビジネスモデルが強かっただけに変化することは難しいと予想されますが、給食弁当業というビジネスモデルから新たな展開をしていくことを密かに期待しております。

さて、偉そうな立場はこれくらいにしておきまして。こっちはこっちでサポート中の家業(給食弁当業)の新たな事業展開を考えなければ…